第2章22項
竹小舞土壁の工事

■竹小舞の塗り壁

壁は施主さんが一番気にしておられた個所で、これも伝統の塗り壁工法をとっている。
新建材など呼吸しない壁もあり、土壁は調湿性、断熱性に秀れ、結露が出来ず自然の冷暖房の働きがある。又、張付ボードと違い、室内で発生する音が響いたりせず防音性も高い。
足固めや桁で柱と継ぎ、さらに横に貫(ぬき)を三枚渡し、強度を増す。竹は真竹(女竹)の細い丸竹を間渡しと言って土台から桁まで両柱の間にタテに三本渡し、横に六~七本渡し、まず竹の骨組を作る。次いで指幅ぐらいの幅に削った竹をタテ二十本、ヨコ四五本~五十本を碁盤の目のように棕櫚縄でていねいに編んで壁面をつくる。

竹小舞