第3章9項
銘木

一般の構造材と違い、形状や材質、色味や木目、艶などがすぐれており、木材と分けて「銘木」と呼んでいるが名称としては比較的新しく、昔は美材、奇材などと呼ばれていた。主として内部化粧材として加工される。

■自然銘木

外見を損なわず、樹皮を磨いて皮付丸太の自然美をだしたもの
赤松、榁(むろ)、桜、梅、椿、南天、良母(りょうぼ)、山茶花(さざんか)、百日紅(さるすべり)、香節(こぶし)、洒落木(しゃれぼく)、つつじ、檪(くぬぎ)、黒柿、桐、桑など。

■磨丸太銘木

樹皮は剥いで磨丸太としたり、錆付(さびつけ)や一部削り取ったもので磨丸太と天然絞(しぼり)丸太がある。

■加工銘木

国産材として槐(えんじゅ)、一位(いちい)、輸入材として紫檀(したん)、黒檀(こくたん)、鉄刀木(たがやさん)、花梨(かりん)などがあり、主に床柱材として用いられる。

■製材品銘木

内装化粧材として用いられ、丸太から製材したもの。
造作材として、竿縁(さおぶち)、廻縁(まわりぶち)、長押(なげし)、鴨居(かもい)、床框(とこかまち)、床柱、床板、天井板、落掛(おとしかけ)、敷居、棚、カウンター、フローリングなどに使われる。
杉、栂椹(とがさわら)、赤松、橡(とち)、栂(つが)、桐、欅(けやき)、楠(くす)、榧(かや)などがある。