和風の趣きを出すには要所要所に竹を使用するのが一番ぴったりとくる素材である。
竹には単軸系(中国の孟宗竹や日本の真竹など)と連軸系(ススキなど)がある。竹の用途は幅が広く、建物の壁材として竹小舞があるが数奇屋造りの茶室などにも化粧材として多く使用されている。
■真竹(まだけ)
日本古来の竹で節が二重になっており目が細かい。用途は広い。
■孟宗竹(もうそうだけ)
中国から来た品種で節が一重で目が粗い。
■女竹(めだけ)
節と節の間隔が長いのが特徴。竹小舞の間渡し材として用いられる。
■煤竹(すすだけ)
長い間、煙で燻され、独特のこげ茶色で縄などで巻いていた部分が薄い目の模様となり独特の渋味をかもしだす。茶室など化粧材として用いられる。
あと、種類が多いので名称のみを記したい。
淡竹(はだけ)、亀甲竹(きっこうちく)、寒竹(かんちく)、黒竹(くろちく)、図面竹(ずめんちく)、晒竹(さらしだけ)、胡麻竹(ごまだけ)、角竹(かくだけ)、トラ竹、錆竹(さびだけ)など豊富な種類があり、それぞれの持つ色味、風合いに応じて使われている。