第4章2項
建具の現況(3)

■雨戸

木枠のガラス戸の外に取り付ける雨戸には、杉で作られたものが良い。もちろん収納する袋戸も鎧細工が一番合う。雨戸の出し入れがしやすいように、内側に雨戸と同じ大きさの開き戸も設けた。杉は夏涼しく、冬暖かい木の持つ特性があり、サッシは全くこの逆になる。
毎日の開け閉めは少し面倒なときもあるが、これも日本古来の住まいの一つであり、趣きがあって楽しいものである。

■舞良戸(まいらど)

舞良戸は中世後期あたりからそれまで上げる操作の蔀戸(しとみど)から引戸に順次変ってきた。
近世初期の特に武家住宅などでは舞良戸と明り障子が一般的となった。

書院造りの厳然とした風格の中にある凛とした美しさを醸し出している舞良戸は、現代においてもその優雅な姿はもっと活用してもよいのではないかと思われる。形は横桟の多い横繁舞良戸にした。用材は檜もよいが欅の重厚な味を生かした。

■障子(しょうじ)

和室には縁や廊下と居室との仕切りに明りを採り入れるための建具が設けられ、縦横に桟を渡して出来る小さい枠に和紙を貼ったものである。

格子を上下に動かすと下がガラス面が出てくる「摺り上げ障子」、「雪見障子」や「横繁障子」、「縁側丸障子」など多種があり、いずれも落ち着いた和室の雰囲気をつくりだす。施主さんの希望で障子は雪見障子になる。小さい頃、実家で過したなじみの障子である。独特の波うっているガラスはトレンディで懐かしい想いがあるが、今はそんなガラスはもう作られていない。

素材は杉、檜が使われる。又、摺り上げ障子や雪見障子の腰板には屋久杉を使い、そのまわりの枠に神代杉を隅丸として使う。
屋久杉とのコントラストが美しい。