[左]本屋の店の間。本肆(ほんや)では、新刊案内の広告を張り出すかたわらで、古本の販売も行われている。大坂では芝居人気に支えられた役者絵もまた本肆で売り出された。
[右] 本屋の表構え。江戸時代の大坂には新刊本や古本を商う一方で、版元として活躍する本肆も多く、大坂は情報の発信地でもあった。ばったり床几の上には、看板を兼ねた出し箱が置かれる。

表長屋外観。借家の比率が高かった大坂では、表通りに面しても長屋建ての町家が建てられた。内部は借家人が業務に合わせて造作した。

[右]通り庭(土間)は中戸によって表の店庭(土間)と奥の台所庭(土間)に分かれる。台所庭には壁に沿って水屋・へっつい・走りなどが並び、炊事の場となっていた。
[左]裏長屋に通じる路地口は表通りの町家の脇に設けられている。突き当たりには祠が見える。